近年、食の欧米化やインスタント食品の普及により、日本の伝統的な食文化が薄れつつあります。
特に3~5歳の子どもたちは、食べることへの興味や好き嫌いが大きく影響する時期ですが、忙しい日々の中で「食育」に十分な時間をかけるのは難しいと感じる親御さんも多いのではないでしょうか。また、幼稚園や保育園でも、遊びを通じた食育の工夫が求められています。そんな中、子どもたちが楽しみながら学べる手段として、「味噌づくり」が注目されています。

遊びながら学ぶ食育「味噌づくり」
味噌づくりを通じた楽しい食育
味噌は、日本の食卓に欠かせない発酵食品です。手作りの味噌はシンプルな材料で作れるため、小さな子どもたちでも楽しく参加できます。手を使い、大豆をつぶして麹と混ぜる工程は、まるで粘土遊びのような感覚。
遊びながら自然と「食」への興味が深まります。また、発酵を待つ時間が、子どもたちに「じっくり待つことの大切さ」や「食べ物が変化する不思議さ」を教えてくれます。

手を使い、大豆をつぶして麹と混ぜる
事例1:幼稚園での味噌づくり体験
ある幼稚園では、年少~年長のクラスで味噌づくりを体験しています。
子どもたちは「豆をつぶす」「手で混ぜる」といったシンプルな作業を楽しみながら、食材が変化する様子を観察します。「この味噌、どうなるの?」「早く食べてみたい!」というワクワクした気持ちが、食への興味を育てるきっかけになっています。
出来上がった味噌は給食の味噌汁に使われ、自分たちが作った味噌を味わうことで「食べることの喜び」を感じることができます。

「この味噌、どうなるの?」「早く食べてみたい!」というワクワクした気持ちで。

できかけの味噌を舐めてみてワクワク!
事例2:親子で楽しむ味噌づくりワークショップ
地域の子育て支援センターで、親子で楽しめる味噌づくりワークショップを開催しています。
3~5歳の子どもたちにとって、味噌づくりは「手を動かす遊び」の延長であり、同時に「おうちの人と一緒に何かを作る楽しさ」を感じる機会になります。
また、ワークショップでは「味噌ができるまでの発酵の話」や「お味噌汁を飲むことの大切さ」についても学べるため、親にとっても食育の実践の場になりますよ。

おうちの人と一緒に何かを作る楽しさ
遊びながら学ぶことで広がる食育の可能性
幼児期は、五感を使った体験が最も記憶に残る時期です。味噌づくりは、手を使い、時間をかけて発酵の変化を楽しむことで、食への興味を自然と引き出してくれます。幼稚園や保育園でも、食育の一環として取り入れることで、子どもたちが遊びの中で「食の大切さ」を学ぶきっかけとなるでしょう。
家庭や教育の場で取り入れやすく、親子のコミュニケーションを深める味噌づくり。これからの食育の選択肢として、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?
不二家では、毎年11月から2月にかけて、出張味噌づくりを承っています。開催数に限りがありますので、お早めのお問い合わせをお待ちしています。
また、味噌づくり以外にも今では数少なくなってしまった杉桶仕込み蔵の見学も行っていますので、こちらもお問い合わせください。

120年使い込んだ杉木桶を覗き込んでみませんか?

醤油ができる工程も見学できます