サーキュラー・エコノミー:再生の循環による新成長戦略
難しいことばが並んでいますが、これを紹介します!
これはビジネスコンサルのアクセンチュアがまとめた世界基準の新成長戦略です。
とてもわかりやすくまとめられていますので、お時間のある方は↓でどうぞ。
https://www.accenture.com/jp-ja/services/strategy/circular-economy
企業資産の調達、製造、販売、利用、廃棄に至る「取って、作って、捨てる」という一方通行型の経済モデルでの成長が頭打ちとなりつつある今、既存の資産を循環的に利用し続ける経済モデル「サーキュラー・エコノミー」が注目されています。
「無駄を富に変える循環型経済モデル」の実現というビジネスの新しい方向性を指し示しています。
サーキュラーエコノミー自体は、欧米、とりわけ欧州の功績が大きいわけですが、
この日本、さらに都市ではない私たちが住む田舎、地域においてどういう将来が描けるのか、気になりはじめました。
「無駄を富に変える循環型経済モデル」というと、エコビジネスやサスティナブル、SDGsなど今さら大企業や中央都市圏が声高に謳っているものとどう違うのか。
アクセンチュアはサーキュラーエコノミーを新成長戦略と掲げているのですが、産業革命以降、指数関数的に世界の資源利用量は増え続けている状況をどう変えてゆくんでしょう。
もっと言うならば、サーキュラーエコノミーによる価値創出額が2030年までに全世界で新たに4.5兆ドルもの経済価値が生み出される、といいます。これって、一次資源の利用によるものではなく、別次元の価値創出が必要になるわけです。

世界の資源利用量は増え続けている

サーキュラーエコノミーによる価値創出額が2030年までに全世界で新たに4.5兆ドル
新しい価値として再定義<無駄を富に変える>
アクセンチュアは、新たな付加価値の創造を「無駄を富に変える」ことで生まれる価値として定義し直しているんです。
これ、とってもわかりやすい。
資源の無駄、キャパシティの無駄、ライフサイクルの無駄、潜在価値の無駄。この4つの無駄を価値に変えると新しい成長ができる、と。
さらに、その輪は、閉じていなくてスパイラルで上がっていく。これは経済成長なんだけど、今までの資源を食い潰す成長のあり方とはちょっと違いますよ。
さらにさらに、都市圏にはなく田舎・地域に存在する無駄っていうのも多いのではないかと思ってしまいます。
『これは価値がない』という思い込みを外してみて、一度点検してみるのも良さそうです。
例えば、原材料からでる廃棄物、空き家になっている建物、近代になってルール化されたけど、昔はそんなことやらずに済んでいたコト、などなど。
考えれば考えるほど、『これ無駄!』っていうものを掻き集めれば、それが富に変わるかもしれませんよ。

新たな付加価値の創造、4つの無駄
もうひとつ上の視座を考えてみます <競争より協力です!>
もうひとつ、本音の部分として、もう一段視座を広げてみようと思います。
経済成長は競争することで生まれています。
発展や開発は良いものだとされた時代にはそれを得るための競争が奨励されてきました。
例えば、競争は外的な動機づけとして働きます。例えばお金、誉められること。内的な動機づけを無くしてしまう。
会社の成果管理は競争ですね。あいつよりもオレのほうが大きな成果を出したと声高に叫ばなければならない。
これでは協力は生まれないし内的な動機づけも育たない。
つまり、競争社会の文化はこうなります
『あれかこれかから良いか悪いかへ』
『我々と彼らへ』
『さらに我々と対立する彼らへ』
では、持続が良いものとされる時代になると協力が奨励されるか?
協力して創り上げることを奨励する時代になりつつあるのかなと。
本来、生きる営みに必要なのは闘争ではなく平和です。
生態系への適切な統合、自然均衡の維持、入手しうる食料の効率的な利用、もっと子供の世話をすること、再生産を妨げる集団内不破の排除、競争に巻き込まれないポジショニング、他人があまり効率的に利用していない環境の可能性を切り開くこと。
こういった外的な動機付けよりも内的な動機付けが必要となる時代が、そこまで来ています。
協力ができる人を育む教育
これからの時代を担う子どもたちへの教育はどうなるんでしょう。
教育の現場で協力と競争のどちらを学ばせようとしているか?親はどっちが大切だと思ってるんでしょう?
例えるなら、ドッチボールより組体操。リコーダーより合唱。の時代。
でも、塾に行かせて点数を競っているのが実情です。この潮流の潮目が来ているのかもしれません。
新個人主義?
人を信用できずに銃を持ち歩いている恐怖の塊のような国が繁栄する時代も終わりに近づいているかもしれません。
本当の個人主義とは、内的な動機付けが生まれ自分でものを考え、行動する自由、心の奥底でいだいている価値への献身、他人から非難されたり悪いものをあびせかけられる危険をおかす勇気。自己自足、良心、自立です。
私中心主義、勝手とはまったく違いますので、ご注意を。
参考図書↓ご興味のある方はどうぞ。

競争社会をこえて―ノー・コンテストの時代 (叢書・ウニベルシタス) 単行本 – 1994/6/1